まなびの部屋

保育士・幼稚園教諭のためのマナー&心得
キャラクター
保育士・幼稚園教諭として身につけておきたいマナーと心得を、
保育CANが毎月あなたにお伝えします。
みんなから好かれる保育者、みんなから期待される保育者になるために、
あなたの保育をそっと見直してみませんか?

昭和女子大学講師 柴田あき夫監修
■第1回 応対と接客
■第2回 ことばづかいと態度
■第3回 電話の対応
■第4回 好印象を与える話し方ができますか
■第5回 エチケットを守ったつきあいが人間関係を温かくする
■第6回 知ること 伝えること
■第7回 心がけること
■第8回 実行すること
■第9回 園児との接し方1 「子どもの身になって考えましょう」
■第10回 園児との接し方2 「よいこと悪いことに気づかせましょう」
■第11回 園児との接し方3「生きる力を育てる 子どもが輝くとき」
■第12回 学級経営と指導計画の立案「子供に合った目標をしっかり立てましょう」
■第13回 安全教育「子どもたちの安全が幼児教育の基本です」
■第14回 親と子の育ちの広場「保護者の信頼をより深めるために」
■第15回 子育て支援「地域と家庭をつなぐ保育者を目ざして」
■第16回 救急処置「必要最低限の知識を身につけましょう」
■第17回 危機管理と災害対策「日ごろから心の準備と用意をしましょう」
■第18回 心のおしゃれのチェックポイント「週一回、自己チェックをしてみましょう」
■第19回 さまざまな角度から保育者としての自己チェックしてみませんか?
第4回 好印象を与える話し方ができますか
ことば一つの違いで、相手の受ける印象はガラッと変わるもの。正しいことばづかい、美しい話し方を社会人として、ぜひ身につけておきたいものです。そこで、飛行機の客室乗務員の方たちが使っている、美しく話すためのノウハウをご紹介します。人とのコミュニケーションを円滑にするために、ぜひ実践してみてください。

あいさつはまず自分から
あいさつは、コミュニケーションの基本。あいさつがきちんとできるかで、その後の人間関係にも影響を与えます。そこで、気をつけたいポイントは相手よりも先にあいさつをするということ。だれでも、自分を見つけて元気にあいさつをされればうれしいものです。また、あいさつのあとには「きのうのお休みはどうでしたか?」「○○くん、ずいぶん身長が伸びましたね」などのひと言をつけ加えることも、なごやかな雰囲気づくりにつながります。
あいをこめて
いつも
先に
続けて
と覚えておいてください。
明るい話し方を心がけよう!
まずたいせつなのが笑顔。見た目の印象もそうですが、笑顔で話すと声も明るく響きます。また、アの母音を意識して、はっきり発音するようにすることもたいせつです。
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やさしく、やさしい(優しい)話し方を
やさしく(易しく)とは、相手にわかりやすいことばを選んで話すということ。専門用語や略語などはできるだけ避けるようにしましょう。
やさしい(優しい)というのは、相手の気持ちに立った話し方をするということ。いくつか、例を挙げておきますので気をつけてみましょう。

【1】1字の違いも大きな違い

「わたしはコーヒーいいです」、
「わたしはコーヒーいいです」・…
ひと文字しか違わないのに、ずいぶんと印象が変わるのがわかるはずです。ひと言、ひと文字にも注意を払う必要があります。
×字は上手ですね→字も上手ですね
×手伝ってあげるわ→手伝うわ
×これならできる?→これもできる?
×その服わりといいね→その服いいね
【2】否定文は肯定的に

相手の問いに対して「できません」だけでは、その時点で会話も相手の期待も断ち切ってしまいます。否定の表現はできる限り「〜します」という肯定表現に直しましょう。さらに、代案を提示して誠意を示すこともたいせつです。
×できません
あいにくいたしかねます
あと1時間後ならできます(代案)
×わかりません
わかりかねます
すぐ調べて参ります(代案)
×ありません
あいにく、きらしております
こちらの品ではいかがでしょうか(代案)
【3】命令文は依頼する表現に

誰でも命令口調でいわれると、すくなからず反発を感じるものです。命令表現はお願いする表現に直して、決定権は相手にゆだねましょう。
×お待ちください
お待ちいただけますか?
×おたばこは吸わないで下さい
おたばこはあちらでお願いできますか?
×コーヒー入れて
コーヒーを入れてもらえますか?
コラム 話を聞くときの態度もたいせつ
「話をするときは、相手の目を見て」といわれますが、特に日本人はじっと見たり、見られたりすることが苦手のようです。そんな場合は、顔の周りに額縁を創造して、その中に目を落とす感じにするといいでしょう。ただし、ポイント、ポイントで目を見ることは忘れずに。
また、話を聞くときには「そうですね」「ええ」「とおっしゃると?」など、適度に相づちをうつと、相手も話しやすくなり、きちんと聞いている気持ちが伝わります。ときには相手の言ったことばを繰り返すのも効果的です。
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美しいことばづかいができますか?
美しいことばづかいでいちばん気にかかるのが敬語です。しかし、みなさんが間違えやすい敬語は共通しているので、それさえ、きちんと知っていれば、そんなに敬語をおそれることはありません。ここでは、間違えやすい敬語の使い方の例を手本に、正しい敬語を覚えましょう。
×受付でうかがってください

受付でお聞きになってください
*「うかがう」は、聞くの謙譲語(自分がへりくだって使うことば)。

×おっしゃられたように。

おっしゃったように
*尊敬語の「おっしゃる」にさらに尊敬の「れる」「られる」をつける必要はない。

×〜様でございますね

〜様でいらっしゃいますね
*この場合の「ございます」は謙譲語なので、
相手に対しては使わない。

×お休みさせていただきます

休ませていただきます
*自分の行動に「お」はつけない。

×佐藤園長は外出しております

園長の佐藤は外出しております
*役職名は名まえのあとにつけると、敬称になります。
身内の場合は使わない表現。

×申されましたように

おっしゃったように
*言うの謙譲語「申す」に、尊敬の「れる」「られる」をつけた表現。
「参られる」も同様の間違い。

×ご苦労さまです

お疲れさまです
*ご苦労さまは目上の人が目下の人をねぎらうことば。
職場では「お疲れさま」と言うのが適当。
コラム 口ぐせをなおそう!
学生時代にはそれでとおっていても、社会人としてふさわしくないことばづかいがあります。
●ネサヨことば 「○○さんはああ言ってるけどサ、わかんないよネ」
「〜なんですヨぉ」
●〜のほうの多用

「書類のほう、お渡しします」
「鈴木のほうは外出しております」
「お荷物のほう、お預かりします」

●「〜とか」「〜っていうか」という表現
●開き直りの3Dことば だって……だって、難しいし
でも……でも、○○さんも言っていたし
どうせ……どうせ、言ってもやってくれないし
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