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園づくりの技①
【雑談スキル】ふだんの何気ない会話を大事に

2023.03.02

理想の保育の実現に不可欠なもの、それはチームワーク。
職員一人一人がよさを発揮できる園を目指して、チームづくりに役立つ“技”を梅花師匠が伝授します!

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ささいなことを気軽に話せる関係づくりから

 初めまして、梅花と申します。理想の保育の実現には園の“チーム力”が不可欠。この連載では、人間関係を円滑にし、やりたい保育ができる園にするための技を伝授します。この1年で、①信頼関係の構築、②チームに必須の「伝達と共有」スキルの習得、③職員の個性を生かすチーム力の強化、④共通のゴールを目指すための環境づくりの4ステップで技を磨きますわよ!
 第一回の技は、①信頼関係の構築の最初の技「雑談スキル」。あなたの職場では、職員が気軽に会話できています? それとも、仕事の話しかしない、声をかけづらい雰囲気がありますか? 何でも話し合える職場では、職員は自分の居場所があると感じ、心理的安全性を得られるもの。また、率直な意見交換ができるので、何か起きたときの対応も迅速です。一方、職員間に距離があると、意見がまとまらない、情報共有がされず事故が起こりやすいなどの問題につながりますの。気軽に話しやすい関係こそ、チーム力の土台! 日頃から、雑談スキルで職員間の距離を縮めましょう。

この技は、こう使え! 多彩なテーマで話を作る

 相手との距離を縮めるのに役立つのが「雑談スキル」。まずは、「おはよう+α」から始めましょう。朝の挨拶に加えて、何か1つ話を振ってみるの。雑談が苦手な人は、プライベートな話を無理にしなくてもいいのです。季節や天気、健康など、話しやすそうな話題から振ってみましょう。雑談って、実は相手の話を引き出して、相手への理解を深めることがねらい。だから、あなたが一方的に話したり、話したい話題ばかり選んだりしてはいけません! 相手とよりよい関係を築くための会話だと意識して。こちらが相手に関心をもつと、相手もまた心を開いてくれるもの。次第に距離が近づきますわ。

こんなときにも効く 保護者の関係づくりにも

 雑談を通して相手の思考や好き・嫌いなどの理解が深まると、その後のコミュニケーションがスムーズになります。これは、職員だけでなく保護者にも応用できましてよ。保護者との関係づくりの第一歩として、登園・降園時のちょっとした会話などに活用したいもの。もちろん、子どもに対しても使えます。雑談スキルは、特に自分が苦手だと思っている相手にこそ積極的に使いたい技。相手への理解を深めることで、心理的な壁を少しずつ壊していけます。急に仲良くなるのは無理でも、話しやすい話題でやり取りしていくうちに、自然と、身構えずに話せる間柄になりましてよ。

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指導:松原美里

保育コミュニケーション協会代表

保育園、児童養護施設で保育者として勤務。元認定こども園エクレス保育園部施設長。コーチング、心理学等を学び、現在は保育者の人間関係・育成・リーダーシップ・マネジメント研修を担当。

イラスト:えのきのこ

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